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周年

「何周年」といえば、私たちは、様々な個人や団体に関して、生まれてから何年、没後何年、設立何年といった節目に意味づけをすることがあります。また、ある特定の日を誕生日などとして祝うこともありますね。このブログをお読みになる方のなかにも、2月24日が誕生日だという方がいらっしゃるかもしれません。お誕生日おめでとうございます。

さて、周年といえば、昨年は、ベートーヴェン生誕250周年でした。そのため、多数の音楽会が開催されるはずでしたが、大部分は新型コロナウィルスの影響で中止になってしまったのではないでしょうか。
私はといえば、目当ては、ベートーヴェン唯一のオペラ「フィデリオ」を観ることでした。日本ではあまり上演されないのですが、一度、劇場で観ておきたかったのです。
本作は、ナポレオン時代の前後に流行した、いわゆる救出オペラの一つで、刑務所所長ドン・ピツァロの悪事を告発しようとしたフロレスタンが、ドン・ピツァロによって無実の罪で監獄に収監されているところから始まります。フロレスタンの妻のレオノーレが男装してフィデリオと名乗って監獄の職員に身をやつし、夫を救出するという話です。
べートーヴェンは、言わずと知れた楽聖なのですが、オペラに関しては、あまり業績を残していないといえます。「フィデリオ」が唯一のオペラ作品ですし、「フィデリオ」にしても、もちろん私見に過ぎませんが、モーツァルトの作品でいうと、「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」「ドン・ジョヴァンニ」とは比べるべくもなく、「皇帝ティートの慈悲」や「後宮からの逃走」と同格かなという気がします。
しかも、昨年観た「フィデリオ」は、斬新な演出を目指したのでしょうが、生煮えのまま素材が連関されずに投げ出されていたように思えて、控えめに言って私好みの演出ではありませんでした。

新型コロナウィルスの影響でオペラを観に行けず、何とか観た作品もこのような有様だったので、私は、折角だから、生ではあまり上演されないが、重要な作曲家のオペラ作品をDVDやブルーレイディスクで観ることにしようと思いました。その結果、行きついたのが、サリエリ(1750年~1825年)でした。   (松井 和弘)
2021年02月24日